承太郎、君の意見を聞こうッ!!

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このblogでも何度か書いていますが、僕は「ジョジョの奇妙な冒険」が大好きです。兄弟揃ってジョジョラーです。と、いうわけで、「祝☆我が弟blogデビュー記念」というわけでこんな記事を抜粋。誰かのblogと思われるものですが、内容が濃いです。しかも、デスノートの件があるってコトは、最近のイベントの模様なのでしょう。是非読んで欲しいです。弟よ、読め!



■オレは漫画に感謝している 漫画家にならなければ妹をSATSUGAIしていたから……荒木飛呂彦

 東海学園で、サタデープログラムっていう、中学生が完全週休二日制の土曜日を利用し、人生の先輩達から教えを請おうというイベントがあります。
 で、その一講座で漫画家の荒木飛呂彦さんを招いての講座がありました。
 講座は講堂で行われたのですが、1500人収容可能な講堂がびっちり埋まり、8時頃から整理券の配布があったのですが、8時頃に辿り着いた時には既に長蛇の列が。なかなか荒木先生の講座ともなると聞くことは稀だろうとは思うのですが、レイヤーや、あからさまに非常識なファンの方は見あたらず、割と穏やかな状況でした。
 肝心の講演内容ですが、僕はメモを取っていなかったので記憶を辿って書くため、少々バイアスのかかった内容になると思います。また、判りやすく、尚且つ簡略化するために、箇条書の体裁を取ります。

■冒頭

 ・昔は、「子供の頃読んでいました」と言われるのがイヤだったが、今は好きになった。
 理由としては、子供の頃読んでいたと言われると自分が古くなった、次代に取り残される恐怖感などを感じたから。
 しかし今では、医者や建築家、学校の先生などのえらい人からも言われる事を嬉しく思っている。

■漫画を描き始めたきっかけ

 ・20代を過ぎ、30代に差し掛かった辺りから何故漫画を描くようになったかが理解できるようになった。

 ・実家は仙台。父親はJTに勤めるサラリーマン、母親は専業主婦で、二人の妹が居て、家族仲は悪くなかった。

 ・ただ一点、二人の妹が一卵性双生児の双子であり、彼女たちは同じ時間に起き、同じご飯を食べ、同じ様に学校へ行き帰ってくるという関係であり、双子故に通じ合うようなところがあった。そのため、兄妹三人の内、荒木先生だけがどこか疎外感を覚えるような所があり、尚且つ数の上でも確実に二人の妹は結託するため、自分は常にマイノリティであり、どこか屈折していた。

 ・父親が絵が好きで、画集等を見ていると、自分だけの世界に没頭でき、少なくとも妹との勢力争いとは無縁で居られた。

 ・「もし、漫画が無かったら妹とかを殺してしまっていたかもしれませんね」とちょっと過激な発言。タイトルはそれをアレンジしたもの。

 ・当時は、手塚治虫や、梶原一騎の「巨人の星」などが発表されてきており、漫画界はとてもホットだった。故に目指したのもある。

 ・また、小学生の頃から絵を描くのは得意であり、ファン一号の子が出来て、その子が盛んに「絵をちょうだい」「上手いね」などと誉めてくれ、それもきっかけになった。

 ・エスカレーター式の進学校に通う傍ら、高校の勉強もおざなりに、漫画を描くことに没頭するようになる。新人賞にも応募するが、次々落選。理由を問いただすべく、当時は新幹線も無いため、片道四時間、滞在時間を3、4時間とすると、合計で12時間近くもかかる上京をする。

 ・受験のターニングポイントだったため、両親からはプレッシャーがあった。尚且つ、ゆでたまご(キン肉マン)や桂正和(ウイングマン、電影少女)、北条司(キャッツアイ、シティハンター)、こせきこうじ(県立海空高校野球部員山下たろーくん)、次原隆二(よろしくメカドック)などが同年代で既にデビューしており、その焦りもあった。

 ・当初は少年サンデーの小学館に行こうとしたが、ビルが大きく圧倒されたため断念。隣のやや小さい集英社に持ち込む事を決意した。

 ・しかし、約束を取り付けていなかったため、門前払いに合いそうになるが、たまたま昼過ぎに暇で空いていた新人の編集部員が招き入れてくれた。

 ・しかし、編集者は185センチほどもある大男で、尚且つ大変威圧感があった。当時の編集部は大変恐ろしく、今となっては有名な鳥山明氏の作品を、担当編集の鳥嶋氏が、原稿の入った袋からちらりと取り出し、1ページを見る前に、「これはもう見たくない。書き直してくれ」と突っ返すような事もあったという。
 その新人の編集者も、荒木氏が徹夜して必死に書き上げ、尚且つ4時間もの長旅をして、渡した31ページの原稿の1ページ目を見るなり、「ホワイトが漏れている」と高圧的に指摘。1ページ1ページめくる度に厳しい指摘が飛び、それを聞くとクラクラし眠くなってきてしまったという。
 しかし、どこが悪いかを指摘され、それを3日後の手塚賞に間に合わせるべく直せと言われる。またもや徹夜し、原稿を完成させ、提出。その原稿がデビュー作となった、「武装ポーカー」である。

■ジョジョについて
(記憶が曖昧なので話が前後するかもしれません)

 ・「人間の謎」「血筋」のようなものを描きたかった。

 ・最初の内、筋肉が多かったのは、シルベスタスタローンや、アーノルドシュワルツェネガーの様な俳優が出演したアクション映画などにより、ブームになっていたから。

 ・特に各ジョジョにモデルはいない。ただ、ジョセフは、一部で書いていない分などを書きたいがために生み出された。
 例えば真面目すぎたとか、明るくなかった等。
 承太郎は、クリントイーストウッドに向けて監督が、「お前はアクション俳優だがアクションをするな。どっしり構えて銃を撃て」と言ったという事を聞き、どっしり構えて寡黙で、やるときはやって、しかしスタンドはとっても早いというキャラになったという。

 ・超能力にも興味があり、エネルギーを漫画で表現するのに迷った。しかし、硬いものも柔らかいものも、波立たせればエネルギーを表現できる事を思いつき、それが波紋になったという。

 ・スタンドは、2部終了時に編集から、「もうそろそろ新しい必殺技などを出せ」と打診され、考え始めた。
 その結果、守護霊みたいなものが代わりに戦ってくれたらエネルギーも表現できる、それにしようと提案した。しかし編集からは良い返事が出なかった。
 部が終了しても、そのままインターバルを空けず、すぐに開始するため、キャラも何も殆ど固まっていないまま、開始。その様な状況で生み出されたという。

 ・3部のお話の流れは、当時流行していた「ピラミッド式」の流れに疑問を持っていたため、それに逆らう形で始めたという。つまり、強い奴の上に更に強い奴が居るという、トーナメント式の形である。(具体例は出されていなかったが、どの作品かは類推可能だろう。)
 頂点の更に頂点などという展開は無理があるし、無限に強い事にも疑問を持ったという。
 その為、スゴロクの様に各地を転々とし旅をしながら戦わせるという形式になっていった。
 
■絵について

 ・会場に、「将来漫画家になりたいと考えている人は居ますか?」と質問。30名前後が手を挙げる。会場には1000人以上いるため、割と少数。
 その為、「漫画家になりたくない人に漫画の書き方を教える」講義を始める事になる。

 ・白いキャンバスを出し、ペンを握り、何か書こうとする。会場からどよめき。
 「何か書くと思いましたか?」と笑顔。何も書かない。

 ・一番簡単な絵とは何? と問いかけ。そして出されたのが白いキャンバスだけである。
 「これを雪一面と言えば怒られますよね。でもこれで原稿料を頂いている人も居るんです」
 具体例として「デスノートの最終回は黒一色ですよね」会場から何故か拍手。

 ・他現代アートで、オレンジ一色の四角だけを描いたものや、黒い四角二つが書かれているもの、鉛筆で四角を書いただけのもの等を見せる。
 「これは上下があるんですよ」

 ・白いキャンバスに向けて何かを書き始める。何を書くかと思うと、○一つに耳二つ、鼻という形のミッキーマウス。
 「これはちょっと著作権などでうるさいので怒られてしまいますね」会場笑い。

 ・スマイルマークや、ミッキーマウス(一瞬で引っ込める)などを出し、キャラクタ性の素晴らしさを説明。

 ・「電車で10メートルくらい先から、ジャンプを読んでいる人のページが見えたとして、どの作品か判ったら、それは凄い事なんです」

 ・そして、車田正美氏のリングにかけろの1シーン、「ギャラクティカマグナム」を剣崎が撃っているシーンを見せる。
 「誰が描いているか即座に判るという事は個性があるという事です。僕はとてもこれを評価しています」

 ・そして、自ら制作した表を出す。X軸の-側にに古典的な表現を用いた作品、+側にキャラクタ性を重視した作品を置き、Y軸の-側にストーリー性重視、+側に感情表現と置いた、漫画の座標を表示する。
 書かれていた漫画は10数個に及ぶため、全てを覚えていないので、具体的な内容については割愛。
 ただ、書かれていた漫画は、
 ◇バガボンド
 ◇ワンピース
 ◇ゴルゴ13
 ◇タッチ
 ◇ブラックジャック
 ◇ドラゴンボール
 ◇リングにかけろ
 ◇キャプテン翼
 ◇ハチミツとクローバー
 ◇仮面ライダー
 ◇ミッキーマウス
 ◇バビル二世
 ◇バスタード
 ◇北斗の拳
 ◇カムイ伝
 等があったと思われる(残念ながら定かではない)。
 ジョジョの座標は、かなり古典よりの若干ストーリー重視より。
 「たまにこうやって座標を決めておかないと、見失ってしまいます。新人作家さんの中には編集に何を書くべきか聞く人が居る始末です」

 ・そしてゴーギャンの絵を紹介。劇画でもゴーギャンの様にタイル毎に分けて書いている事、また土の色がピンクだったり、木が青かったりと普通の色遣いではない事を説明。
 ジョルノ・ジョバーナの絵を見せ、片方ではピンク、もう片方ではブルーの服を着ているのを見せ、色彩はかなり研究しており、ゴーギャンの絵からも影響を受けていると説明。死んでいる人からパクるのはパクりではない、などと若干シュートな発言も飛び出す。

 ■生徒による質問

 Q.N県S市杜王町は故郷の町と関係があるか。
 A.意識しているし、愛している。しかし、たまに帰ったとき知らない人が一杯住んでおり、のどかな風景が都会へと変わっていっていく事に若干恐怖感を覚えた。伏せ字になっているのは怒られるかもしれないと思ったため。

 Q.漫画のオビにおじいちゃんとの思い出が記載されていたが、それがジョジョの家系が一足飛びになっている要因か?
 A.それはあるかもしれない。祖父とは一緒に居て非常に楽しかった。
 
 Q.6部の最後、アイリンと名乗る徐倫に似た女性が出るが、「ゴージャスアイリン」のアイリンと同一人物か。
 A.単なる遊び。

 Q.3、4、5、6部のボスは皆時を操るが、何か思い入れがあるのか。
 A.最強の能力は何かと考えたときに、物理法則そのものを操れるのが一番強いと思った。時間が使えれば一番強いと思った。
 
 Q.ジョースター家は真面目で、生涯一人の女性を愛するそうだが、何故ジョセフはそのルールから外れているのか。
 A.元々3部で終わりの予定だったが、伸びたため、ジョースター家の次代を出すにも、年代も合わず、かといってあまりに未来だと書き辛い。近未来に留めるためには、愛人もアリかなと。

 Q.スタンド名にバンド名が使われているのは何故か。
 A.母親に、流行りの曲は普遍性がないと言われ、カチンと来たのが起点。元々クラシックも当時流行したから今現在も残っている訳であり、それならば自分が好きなロックにも普遍性はある筈だ、と。今はバンド名を一杯使ってしまい、無くなってきており、困っている。

 Q.オラオラやURYYYYYYYなどの特殊な擬音や、ポーズはどうやって思いつくのか。
 A.音楽による所が大きい。音楽には特殊な擬音のようなリズムがある。SOUL'd OUTというグループがあり、彼らもジョジョが好きで、ジョジョのリズムを取り入れている。音楽からリズムを取り入れ、それがまた音楽に戻るというのは何だか嬉しい。

他にも色々仰っておられましたが、思い出せないため取敢えずこの辺りで。大変有意義でした。
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by shiningcollection | 2006-07-11 21:05 | comic